OvR(One-vs-Rest)戦略 とOvO(One-vs-One)戦略
LinearSVCは、2クラス分類器であり、複数のクラスを持つ多クラス分類問題に直接適用することはできません。しかし、Scikit-learnのLinearSVCは、OvR(One-vs-Rest)またはOvO(One-vs-One)の戦略を使用して、多クラス分類問題に拡張することができます。
- OvR(One-vs-Rest)戦略: 各クラスごとにバイナリ分類器を訓練し、それぞれのクラスとそれ以外のすべてのクラスを区別します。最終的な予測は、各分類器の出力のうち最も高い確率を持つクラスになります。
- OvO(One-vs-One)戦略: 各クラスのすべての組み合わせについてバイナリ分類器を訓練します。つまり、クラスがN個ある場合、N(N-1)/2個のバイナリ分類器が必要になります。最終的な予測は、最も多くの勝利を収めたクラスになります。
Scikit-learnのLinearSVCは、デフォルトでOvR戦略を使用しますが、multi_class
パラメータを設定してOvO戦略を指定することもできます。また、デフォルトではCrammer-Singerのアルゴリズムが使用されますが、loss
パラメータを設定して'hinge'
(標準的なSVM)または'squared_hinge'
(Squared Hinge損失)を指定することもできます。
以下は、LinearSVCを使用して多クラス分類を行う例です。
python
from sklearn.svm import LinearSVC
from sklearn.datasets import load_iris
from sklearn.model_selection import train_test_split
from sklearn.metrics import accuracy_score
# データの読み込み
iris = load_iris()
X, y = iris.data, iris.target
# データの分割
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y, test_size=0.2, random_state=42)
# LinearSVCモデルの訓練
model = LinearSVC(multi_class='ovr') # OvR戦略を使用
model.fit(X_train, y_train)
# テストデータでの予測
y_pred = model.predict(X_test)
# 精度の評価
accuracy = accuracy_score(y_test, y_pred)
print("Accuracy:", accuracy)
この例では、Irisデータセットを使用して、3つのクラスの多クラス分類を行っています。LinearSVCはOvR戦略を使用して、各クラスごとにバイナリ分類器を訓練し、最終的な予測を行っています。
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